東洋医学の古典 素問を解説 上古天真論篇(養生法)第3回目

今回は、身体の生まれてから老いていくまでの生理過程を具体的に描写しています。そこでは男女の発育年齢の相違などや、子を産むことの出来る年齢についても言及しています。

養生に気をつければ、寿命を延ばすことができるだけでなく、子を産むことのできる年齢も引き延ばすことができます。

 

黄帝がいう:

「老境に至れば、もう再び子供を産むことができなくなる。これは精力が不足したからなのか? それとも天から与えられた限度があるからなのか」

 

岐伯がいう:

「男女の一般的な生理過程は、女子は七歳になると天癸(生殖機能を促進・維持するもの)が発育・成熟し、任脈はのびやかに通じ、太衝の脈は旺盛になって、月経が時に応じてめぐってきます。だから子供を産むことができます。二十一歳になると・・・・・」

文章そのままだと長くなるので、ここからは列記していきます。

1. 永久歯が生え、髪がのびる年齢 : 女)七才  男)八才

2. 男子が生殖能力がそなわるのは、16才  女子の月経がはじまるのが、14才

3. 知歯(親知らず)が生える : 女)21才  男)24才

4. 最も充実した身体になるのは : 女)28才  男)32才

5. 顔にしわが生じ、抜け毛がはじまる   女)35才  男)40才

6. 顔がやつれ、白髪が出始める   女)42才   男)48才

7. 女は49才で天癸が尽きて月経が停止。もう再び子供を産むことはできなくなる。 男は56才になると天癸が尽きて精気も少なく身体全体が疲労する。

8. 男は64才で歯も髪も抜けてしまう

人の体の中で腎臓は、水液を主り(つかさどり)、五臓六腑の精気を受け取って貯蔵しています。なので五臓が元気で旺盛であってはじめて、腎臓は精気を漏らすことができる。でも年老いると五臓すべてが衰えてしまい、筋骨は安定せず、天癸も尽きてしまいます。それゆえ髪は白くなり、身体は重くなり、歩くのもおぼつかなくなって、もう再び子供を産むことができなくまってしまいます。

 

さらに黄帝がいう:

「年老いてもなお、子を生むことができる人がいるが、これはどのような道理によるのか」

 

岐伯がいう:

「これはその人の天から授かった精力が一般の人を超えており、気血経脈が常に通じていて、腎気がありあまっているからです」

「この種の人は子を産むことができるというものの、それでも普通には、男子は六十四歳、女子は四十九歳を過ぎずして男女の精気はすべて枯渇してしまうのです」

 

黄帝がいう:

「養生の道をわきまえている人は、年が百歳以上になって、子を産むことができるのか」

 

岐伯がいう:

「養生をわきまえている人は、真気を保持することができ、肉体を容易に老い衰えません。それゆえ高年齢になっても、それまで通りに子を産むことができます」

 

 

人は養生法に注意すれば、寿命も子も産むことができると、2000年以上も前にすでにこのようにおり、述べていて現代にいたるも未だに正しい価値を失っていないのは、実に得難く貴重なことだといえます。

次回はこれをふまえた養生家を示して例とし、寿命にどう影響するのかの紹介をいたします。

 


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