目に見えない病の原因

東洋医学において病気を起こす原因となるものに「邪気」というのがあります。

図のように風・寒・暑・湿・燥・火と六つの邪気が存在します。

今回取り上げる邪気は「風(ふう)」です。

 

 風は百病の長

ここでの百というのは、「様々な・あらゆる」という意味です。つまり「風はあらゆる病の長」であると。

これは特に外感病(人体の外、外界から人体に作用して起こる病)に特徴的なこのなのですが、風邪(ふうじゃ、と呼んでここでは”かぜ”とは言いません)単独でよりも他の寒邪や湿邪などの邪気とひっついて人体に作用することが多い。

つまり、風邪(ふうじゃ)以外の邪気の先導役という意味で「百病の長」と呼ばれています。

 風邪はあらゆる病を引き連れてくる!

 風の性質

  • 上へ上へ昇る性質がある ⇒ 頭痛を引き起したり、肩こり、耳鳴りなど 頭部近辺に症状が出やすい
  • あちこち動き回る性質がある ⇒ けいれん、めまい、手足のふるえを引き起す、脳卒中、てんかん発作も
  • よく巡り、しばしば変化する ⇒ 自然の風(かぜ)のように、いきなり突風となったり緩やかになったり変化が激しい、つまり病が急変しやすい

 

 風(ふう)の名がつくツボ(風邪に効果的なツボ)

 風池 

肩から上の病、視力回復 風邪(ふうじゃ)がこのツボに池のように溜まって悪さをするという。

 

 風府

鼻血、鼻づまり

 風門

風邪の初期症状で鼻水・くしゃみ、喉の痛み。呼んで字のごとく「風の門」なので風邪(ふうじゃ)がここから侵入する。

だから風邪(かぜ)の引き始めは背中がぞくぞくする。

 

 翳風

耳鳴り、難聴

 

 風にまつわる話

「風にアタる」という言葉を高齢者がする地域がある。

一般的に、「風にあたる」というのは、悪風(あくふう)に中(あた)る意で、「中風(ちゅうふう・ちゅうぶ)」ともいい、脳卒中の発作後にみられる片麻痺(へんまひ)(半身不随)をさす場合が多い。

だが、その地域はそれ以外の意味があるという。

病院で診てもらうが原因不明、治療無効で為す術が見当たらないという。つまりここでの「風」は悪霊を意味するという。

つまり治療方法は祈祷師を依頼するのだとか。

日本も東洋医学の本である中国の医学も、医療が発展する前は祈祷師や占い師が治療にあたっていました。

原因がわからないものは、何か不吉なものが憑いたからであると・・・

現代医学でもウィルス、細菌、ストレスなど、不明なものは沢山あります。

だからといって、ウィルス感染に祈祷師を依頼することはありませんが、手を尽くしても症状が快方に向かわなかったとき、人は知らず知らずに神社にお参りにいったり、神頼みしてたりしています。

悪霊や幽霊というのも、原因がわからないだけで本当はいずれ解明されるかもしれません。

ただその悪霊を「風」と表現したその地域、「風」はあらゆる病を引き連れてくる、という「風」の性質をよくわかっていたのでそう喩えたのかもしれません。

 

いろんなで意味「風」には気をつけましょう。

 


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