足指の操作で身体と心の緊張が解ける

 

人間の体はたくさんのパーツの骨から構成されています。

その数は206個。

我々の体を支える支柱となっている大元は筋肉ではなくて、この206個の骨。

その骨の中で、今回は足の甲を構成する骨を中心にその大切さを説明したいと思います。

先程から申し上げてるように、体を支えているのは筋肉ではなくて骨・骨格です。筋肉はその骨同士を繋ぐ関節を構成し、全体を覆うことで安定した体にして、体に動きを与える役目をしています。

骨格の各関節を動かすには筋肉の働き・筋力が必要になります。筋肉が無ければ体は安定した動きは勿論、自発的に関節を動かすことは出来ません。

そして筋肉・筋力は積極的に使わなければ衰えていきますし、筋肉自体が堅くなって動かす可動域も小さくなっていってしまいます。

我々現代人は、昔程歩くことも少なくなり、階段よりエスカレーター、家事もスイッチ一つで事足りたりと、便利で楽な生活に慣れきってしまっています。

そういった状況で筋力は知らず知らずに衰えて、動くはずの関節も動きにくくなっている傾向にあります。

立つ、歩く、走るなどの日常生活でよく行なう動きで、体を支えている土台となっているものが、足の甲と裏です。その足の甲と裏が現代人はほとんど使えていない傾向にあります。

古代人は裸足で歩いていかが、我々は…

河原などの小石でゴツゴツしたところは、裸足では痛くて歩けない。

我々現代人は、履き物を履くようになって変化しました。足の骨は一枚の板のように出来ているわけではありません。

この図のように沢山の骨が組み合わさって構成されています。そしてこのそれぞれの骨同士で関節を構成していて、わずかながら稼働するようになっています。

ゴツゴツした大地を歩くには、このように沢山の骨でバランスを取った方が向いています。足の骨が一つの靴底みたいだったら転んでしまい、バランスを取りづらいですね。

 足の骨を見れば、これらは本来は動くように出来ています。

 

履物をはくようになった我々は足の稼働が制限されている

靴は我々の生活に欠かせないものになっています。靴で踵を保護し、靴底に衝撃がこないようにして足を保護しています。

一見すると地面からの衝撃を体に伝えないようにしているのでいいように思いますが、足裏の稼働域を殺してしまっているので、微妙なバランス変化に反応する能力を失ってしまっています。

また靴を履くことで、足の指の可動域も狭められてしまい、さらには外反母趾などの足の変形に悩まされていくという弊害も生じています。

せっかくの足裏の関節の微動を失えば、それは骨盤の動きも悪くなり、肩や首にも影響してきます。

足の裏の土台が地面を上手くとらえてくれないと、上の図のように全体のバランスが狂います。

足裏の箇所の骨が自由に動けば、地面の情報が正しく入り、足の指から甲の正しい骨格の調和した動きに合わせて全身が正しく動きます。

全身が正しく動けば、身体のバランスが整い、余分な強張りや緊張からも解放されます。

 

心が緊張すれば、身体が強張る。その逆もまた然り

スポーツの試合や格闘技などで試合をして緊張する場面というのはよくあると思います。

そして練習では上手く動けたのに本番では失敗した、という経験も数多くの方が経験されていることと思います。

私は今でも中国武術の修行をしており、他の道場に出稽古に行ったり組手をしたりしていますが、特に組手やスパーリングでの稽古は、約束稽古や一人稽古と違って、実際に拳を交わしたりするので、怪我をしないかとか、怖さもあり緊張します。

緊張すると身体に余分な力が知らず知らずに入り、いつも以上に疲労感を感じます。

私が修業している太氣拳の先生で天野敏先生の著書「組手再入門」を久しぶりに読んでみて面白い部分があったので紹介します。

恐怖を消す

「組手をやってれば打たれるし、打たれれば痛い。だから相手が打ってきた時つい背中が強張る。また、打たれる前に打たれることを想像して身体を強張らせては、出来ることも出来なくなる。自分が勝手に怖がって、慄いて、恐れているだけ。それで身体の動きが強張ってしまっては元も子もない」

「その緊張、硬直はどこからくるのか? 背中に始まり、脚に至る。だから相手が来る瞬間に逆に身体を緩めるようにする。相手が来る時に身体をフッと縮めるようにする。足の指で軽く地面を掴んで持ち上げるような感じにする。ちょうど雲の上を歩くような感じ。そうすると背中も脚も緊張することなく対応出来る」

「組手の際に起きる過渡な緊張が一番大きく現れるのは背中や首。多くの場合は脊柱起立筋がビックリするような感じで硬直する。そのために動きが止まる。それを和らげるために軽く地面を掴むように足の指を弛めてやる。」

足指は常にバランスをコントロールするセンサーの意味もあり、上手に使えばほんの僅かの変化で身体全体をリラックスさせてくれる。」

「足指で軽く地面を掴むようにして “雲の上を歩くようにする”ことで組手の最中でも体を緩ませることが出来る。これは人体の構造上、非常に理にかなった方法である。実は脊髄全体の活性度を調整しているのは、脳に近い上部中枢にある。この上部中枢に働き掛けるには、指先や足指を弛ませたり、あるいはゆっくり動かすことで脳へ「ゆっくり動かす」という情報を送り、その結果上部中枢全体がトーンダウンし、脊髄全体を弛ませることが出来る」

靴の生活では忘れがちの足指だが、手の指ほどでないにしても人体の中でも神経経路が沢山あり、これを使って動くことでバランスは無論、身体の質が変わるともいわれている」

 

この記事で私が感じたことは、足裏の感覚や動き、足指の使い方が身体の強張りを回避し、身体が強張り緊張すれば、呼吸は浅くなり、心の緊張を強めることになると。

さらに言えば、現代人は足指や足の甲の関節や足裏が上手く使えていません。足の緊張が起立筋や身体の緊張を招いて、呼吸が浅くなりストレスを溜めやすくなっているのではないでしょうか?

さらに脊柱起立筋の緊張が頭痛を招き、耳鳴りを誘発したり、俗にいう不定愁訴とよばれる原因不明の不調を招いているのだと思います。

足裏を感じるには立禅は効果的です、というか足裏の感覚が大切だと思います。

また機会があれば、足裏にいい方法をいくつか紹介しつつ、考察していきたいと思います。

 

 


Prev Next

Comment

コメントを残す

CAPTCHA