五臓六腑の考え方 脾の働きと特徴

脾の働き

脾と胃は互いに協調して働くことで、機能するようになっています。

脾の働きのメインは消化吸収、栄養素を循環させること

口から飲食物が入って胃に行き、胃で体のエネルギーの素となる気・血・津液(水)が出来上がります。この気血が身体を循環し身体を養います。その余ったものが津液となり腎に貯蔵されます。

西洋医学とは若干考え方が違います。東洋医学の脾は生きていく上ではかなり重要視しています。脾胃の図も似てるようで違いますね。

脾は胃の腑の上に乗っかっています。胃の腑の上に乗って胃の腑を揉む。つまり脾が働くことで胃も協調して働きます。

 

例えば脾胃を石臼に例えると、上側を「脾」とし、下側を「胃」として取手を「手足」とします。穴に入れる豆は「飲食物」。

石臼は取手を動かすと豆を挽いてその役目を果たすのと同じように、脾胃が機能的に働くには手足(石臼でいう取手)を動かすことが一番効果があります。

脾が働いて胃の腑を揉んで消化吸収を促すには、手足を動かすような運動が一番、ということです。

逆にいえば、「手足がだるくて動かしたくない」というのは脾胃の調子が悪いともいえます。

 

胃の働きと特徴

胃の入り口は上脘、胃の中央が中脘、出口が下脘のツボに相当します。

胃は飲食物を受け取る「徳利」のような形をしていて、脾の臓と連結して消化を司ります。

 

脾胃の働きが低下して水分代謝、消化吸収が悪くなった場合は、前述したとおり運動するようにしたほうがいい。

 

脾は人体が生きる上でのエネルギーを供給する

脾は消化吸収だけでなく、栄養物質と水液(後天の精気)を吸収して運ぶ働きがあります。この働きで上に向かって心肺に注いで全身にエネルギー(栄養素)が巡ります。

⇨ 脾が弱ってると後天の精気を肺まで送れなくなり、栄養不良となります(めまい、ふらつき)。

全身に栄養やエネルギーを循環させるには脾胃の健康はもちろん、肺も機能的に働いてはじめて効果的な働きになります。故に普段から運動すべきなのです。これが養生の基本ですね。

 

脾と意の関係

「意」とは思い考えることで、人は「意」によってアイデアを生み出します。つまり「意」とは何かを作り出そうとする気のことで、気血津液を生成する脾胃の働きの原動力となっています。

⇨ 思い考え過ぎると、食欲不振になったり胃潰瘍になったり。脾が丈夫に働いていると「意」も冴えてくるが脾が弱ると「意」も冴えない。逆もまた然り。

脾と血の関係

脾が正常だと血をつつみ外に漏らさないようにしています。血が外に漏れないので、五臓六腑も温められて栄養されます。

⇨脾がパワーダウンすると、血をキープできずに内出血しやすくなったり、血便、皮下出血をおこしやすくなります。

 

脾の弱りは体に反応として現れる

・脾の精気が不足すると、気血津液(栄養素)が循環しにくくなるため、口の周囲や唇の色、形や変化が現れます。

口の周囲が黄色くなったり、艶がなくなり、形は小さくなったり薄くなったり…

 

・体の肌肉は脾胃から得られています。気血津液によって形作られており、脾胃の状態が如実に現れます。

脾胃がしっかりしている時は、肌が密でハリがあってしっかりしてるが、脾胃が弱ってると肌も締まりがなくポヨポヨして軟弱なものになります。

 

・四肢は脾胃から栄養を受けており、それで活動することが出来る。

⇨脾胃が弱ると栄養を受けることが出来ないので四肢に倦怠感が出ます。

 

脾が弱ると…

血の虚、津液の虚、気の虚が起こる。作り出すことが出来ないから。

血・津液の虚

熱発生 : 食欲はあるが胸焼け、お腹が張る、食べた後眠い、手足のだるさ

気の虚

体の陽気の循環が悪くなり慢性化すると、水も停滞する⇨気が動かないので熱も停滞し関節に水も溜まり、リウマチや関節痛に

 

前回の「腎」でも説明したように、「脾」が丈夫であてば先天的に体が弱くても、体質は変えられるし補えると言いました。逆に「脾」が弱いといくら生まれつき体が丈夫でも、すぐにそのマージンも無くなります。

脾を如何に丈夫にしていくかが、養生にとってはとても重要だということです。

体が動くうちから、積極的に手足を動かすような運動をして、脾胃の健康を保ちましょう。

 


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