健康を促進する体を作ろう① 『自然体は全ての基本』

虚霊頂頸 ~ からだの芯をだす~

我々は、仕事をしたり様々なスポーツをしたりと、日々体を動かしていますが、どんな動作があろうと、「立つ」「座る」「歩く」、この三つの動作がとても重要です。

立つ、座る、歩く、この三つの動作が上手であれば、その人は健康的であり、運動的にも優れています。

 

この場合の上手という意味合いは…

柔らかく、バランスがとれていて、見た目にも自然。動きに無駄がなく、しなやかに全身を使うことができる、ということです。

スポーツで成績が良くても、日常生活でこの三つの動作にバランス、滑らかさに問題があるときは、まだまだ未熟であると言えるかも…

中国拳法の大事にしなければならないポイントの一つに『虚霊頂頸』というものがあります。

《頂頸とは、頭のかたちを正直(せいちょく)にし、神を頭頂に貫くこと。力を用いてはならない。力を用いれば項(首すじ)が強ばり、気血を流通させることが出来ない。すべからく虚霊で自然の意を有するべきである。》

虚霊頂頸とは、要するに「精神をこだわりや障害なく自由にして、頭頂まで気を貫き、スッキリと立つ」ということを説いています。

自然体は難しい

「立つ」ということはどういうことでしょう?  武術などでは、「自然体にして立つ」などの表現もよく使われます。

我々は意識せずに「立つ」ということを行なっていますが、前述の虚霊頂頸ということを踏まえた上で考えてみると

立つことは、静から動に移る準備の体勢。いつでも動ける、静止していてもすでに動的な体勢。静にして静にあらず、動にして動にあらず。

自然体とは、前後左右に安定感があり、力の偏りがないということ

自然に立つ…難しい。いつでもバランスが崩れ、体に癖があると重心の左右のどちらかが偏りがちになる。中国武術では立つときは「立身中正」を重視します。

「立身中正」: 偏りのない立ち方で、八方に備えができる立ち方

「立つ」ということは、全ての動作の基本。それがバランス良く、重心も安定してなければ、どのような動作もきっちりできません。立つということは、全ての動作のニュートラルな状態を確認する絶好の体勢といえます。

真っ直ぐ立つ

〈実験〉鏡の前で、まず目を閉じて静かに立ってみる。数秒後、ゆっくり目を開けて自分の姿勢をチェック

ポイント)

  • 肩が左右とも水平か。どちらかの肩が前方に出ているかどうか
  • 顔が曲がっていないか。眉と目が水平か、鼻とアゴが垂直か、両耳が水平か。
  • 両耳同じ大きさか。片方、例えば右が大きく(幅広い)見える時はその顔面がやや左に回旋している。
  • 顔面の回旋により頸部筋肉に緊張感が現れてくる⇨胸鎖乳突筋に左右差

側面は、重力線が耳ー肩ー股関節ー膝ーくるぶしのセンターを貫いてるかを人に見てもらう。

また、壁にもたれて図のように接地出来てるかで、確認することも可能です。

 

バランス回復の立禅

  1. 肩幅よりやや狭めに両足を開いて立つ
  2. 両足裏を地面から離さずに、そのままの体勢でイメージの上だけで足踏みをし、左右交互に数回軽く体重移動してみる
  3. 体を左右に揺すって、その動きを次第に小さくしていき、体の芯を出すような気持ちで。
  4. 力を入れず柔らかく立つために、試みに一旦両膝の力を抜いてみる。少し身を沈めて、そこから1本の糸で頭が釣り上げられていくように柔らかく上方に体を持ち上げていき、徐々に膝裏を伸ばし最小限の力で立つ。
  5. そしてまた沈め、再度立ち上げていく。繰り返す。

以上のような方法で、バランスよく「立つ」ということを体に染み込ませていくことで、次の段階へ移れます。

この立つことで重要なことは、関節に力みがないこと。どの方向にも動けるニュートラルな状態であることです。

さらにいうと呼吸も自然で心も落ち着いていることです。試してみてください。

 


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