気功のメカニズム(気功を科学する)

数回にわたり気功に対する身体への科学的検証について考察させていただきました。

今回も興味深いものがあったので引用・掲載させていただきます。

元東京電気大学教授の町好雄氏の記事からで、気功の基本である站とう功の効果について述べてられます。

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町 好雄 略歴 

1940年 三重県生まれ
東京電機大学大学院工学研究科修了 (工学博士)

元人体科学会理事、元国際生命情報科学会会長、同理事長
現在東京電機大学工学部電子工学科名誉教授、
本業はエレクトロニクスであるが、二十年ほど前に気功に 興味を持ち、現在は伝統医療あるいは統合医療に興味を持ち 科学的な計測を行っている。

站トウ功

站とう功は気功の中で基礎と言われ、流派によって40種類ほどもあるそうですが、初心者にとってやりやすい物もあり、健康法に良い気功法で元気が出る気功です。
この気功は見た所、動作が全くない、静功と言われる方法で、気功中にはひざを少し曲げ、手は両手でバレーボールを胸の前当たりで持ったような格好で行い ます。

image少なくとも20分程度は同じ姿勢で立っているだけなのです。私は気功の研究を始めた頃、なぜこれが健康に良いかが見ただけでは理解不能でした。きっ と何か秘密かあると感じたわけです。
我々は種々の気功と気に関して測定できないか試行錯誤をしてきましたが、健康に良いのであるならば西洋医学で使う生理測定をすれば分かるだろうと考えま した。それ以来、測定項目を増して現在では多くの項目で測定をしておりますが、人体に関してはこのアプローチは正しかったと考えております。すなわち、気 功状態では身体の中で何か起きているかを知ることができるわけです。
多くの気功師や気功を学習されている生徒さんを測定させていただきました。ここでは劉超先生のデータを図1に示しました。心臓の動きは周期的に細胞に電 気が発生して心臓を電気的な刺激をするために動いているのですが、その電気信号を捕まえて、その時間軸スケールをつめて図に示してあります。通常、静かに しておれば心電図の最大値を示す電位をR点と呼んでおりますが、このR点は安静の時はほとんど一定の値を示しています。ここで示す心電図は通常見る心電図 の時間軸が縮小されてその頭の電位がつながるように見えます。ecg-hr

な ぜか、站とう功を実施中、心電図では大きな波のように変化していることが分かります。 さ らに図1では心拍数を下に示してあります。もちろんこれは上の心電図から計算したものです。安静時には平均的に1分間あたり80 回程度ですが、站とう功中には心拍数は大きく変化していることにお気付きになられますね。この波のような形はどこからきたのでしょうか。 心拍数は110 程度まで増加したり、少ない場合には70程度まで低下していることがわかります。しかしこの時には站とう功を行っていたわけで、ここでは全く体は動いてい ないのです。ここに站とう功の秘密があるのです。
それでは何を行ったというのでしょうか。その結果は図2をご覧になればわかります。すなわち下腹部の呼吸を平常よりより大きく息を吸い込んで大きく膨らま せ、息を吐く時は吐ききるということで、そのために呼吸の回数が遅い状態で腹部呼吸をやっていることになります。その結果、R点電位が腹部の呼吸と同期し て動き、R点の動きは、心拍数の変化になっていることがわかります。

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腹部呼吸

気功を行う時に大切なことに三調という表現があります。この三調は調身、調息、調心を意味し、姿勢を調節すること、呼吸を調節すること、さらに心(この場 合は頭の中)の調整で、この気功は呼吸法が重要になっていることが分かります。この結果から、腹部呼吸で吸気の場合に心拍数が増加し、呼気の時には心拍数 が減少することがわかります。
このことは別の言い方をすると遅い呼吸と、それも胸呼吸ではなく腹部呼吸をすると頭にある自律神経系の中枢に働きかけ、吸気の時には交感神経系が活発に 働くことが分かります。また遅い呼気の時には副交感神経系が活発に働きますが、站とう功では交感神経系がより活発に働いていることになります。

 つまり自律 神経系は呼吸の仕方で制御できることを古代の人間は経験的に知り、一つの気功の効果として伝えてきたのであろうかと考えられます。
つまり交感神経系が活発になりますと心拍数が増加するために站とう功では全身の血流が増し、やる気がでる気功なのです。あるいは自律神経系を腹部呼吸で変動させることが自律神経失調症のような病気を改善する効果もあります。
すなわち、図3で見ることができるように眠っていない状態で静かに安静にしているとLF/HFの数値が1~1.5程度の数値を取りますが、交感神経系が 強く働くとその数値が15以上になり、図では站とう功の始まりはやや頑張って、途中はリラックス状態で、後半には再び高くなっている。すなわちそれだけや る気をだしている証拠であるわけです。

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以上の内容から、気功において特に呼吸の仕方にポイントがあるようで、それがまた自律神経に影響を与えることが説かれています。

以前の「気功についての検証(呼吸器系)」でもそのことは言及していますので、ご参考にしてください。

また、呼吸が変われば気分が変わり、また気分によって呼吸も変わるということについても、以前書かせてもらいましたが、「気分」というのが気功や、自律神経にはポイントになるようですね。(呼吸って面白い

気分や感情、意識というものが、人間の生理に影響を与え、それによって健康になったり、病気になったりするということがあるんだというのが何となくわかってきたような気がします。

次回から、そのことについて興味深い考察をされている書物を題材にして、シリーズ化してブログを書いてみたいと思います。415711fhs0l-_sx298_bo1204203200_

 

 


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