ギランバレー症候群を東洋医学でみた場合

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東洋医学ではギランバレー症候群は「痿証」の範疇に分類されています。

「痿証」は現代医学では、ギランバレー症候群の他に多発性神経炎、筋ジストロフィー、中枢神経感染後遺症などがあります。

痿証とは

肢体の筋脈が弛緩して軟弱・無力となり、しばらくすると随意運動(自分の意思によって行われる運動)ができなくなって、筋肉の萎縮が起こる病症。

発症の原因

外因) 湿邪・湿熱があって、これらにより津液が損傷すると本症が起こる。

湿邪とは、身体にとって余分な水で粘っこいもの。これに熱を伴うと湿熱となる。湿邪があると、身体が重だるくなったり、昼間でも眠気が襲い、頭もスッキリせず、疲れやすくなります。これらは、正常な体内の水の流れを滞らせるので、浮腫みが起こり、必要なところに水分が行き渡らなくなります。それが原因となり筋肉にも潤いがなくなって筋が充分に働かなくなります。

 

内因) 体そのもののエネルギー不足、慢性疾患などで体力が落ちている場合や必要以上な過剰な労働や睡眠不足などで、気血を損傷して起こる。

体を動かすには充分な気血が必要です。しっかり食べて効率よく消化吸収できれば、それが血となり肉となり、体をしっかり栄養できます。その機能が体質的に、あるいは病で弱っていると充分に気血を供給できません。そうなると、筋肉にも栄養が行かずに軟弱。無力となります。

 

治療方針

現代医学では、ギランバレー症候群ならギランバレー症候群の、筋ジストロフィーならそれの、この病気にはこの病気のといった治療法=方程式にのっとった治療法があります。 でも裏を返せば、方程式が確立しないものは治療法がないので、「難病」というレッテルをつけられますgogyou

東洋医学では、病気に対する方程式のような治療法はあまりありません。患者それぞれの体の機能を分析し、体の機能バランスが崩れたところを一つ一つチェックし、例えば五臓六腑はそれぞれ均衡を保って偏りがないときは、体は好調ですが、ある臓腑の一つが過剰に働き過ぎて弱ったりすると体は不調になります(食べ過ぎて脾胃を傷めたり、睡眠とらずに働き過ぎて肝を傷めたり)。

その弱った臓腑をきっかけに、ある人は風邪を引いたり、ある人は不妊症になったり、またある人はギランバレー症候群になったりします。

どんな病になるかは、その人の日々の生活習慣(食生活・睡眠・環境)や体質的なもの、性格によって変わってきます。

そういった様々な要因などを分析し、その人に合った治療法を見つけて治療に当たるのが東洋医学(鍼灸・漢方など)の基本的な治療方針です。また東洋医学では病名を証といって、肝が病んでいたら肝虚証などといって、それに対する治療を施します。

ギランバレー症候群でよくみられる証

1)肺虚陽明実熱証(肺熱傷津型) 発熱し 熱が退いた後、突然体に力が入らなくなってしまいます。
皮膚が乾燥、胸苦しくなり口が渇いてきます。喉が渇き小便が出にくくなります。
舌が紅色、舌の苔が黄色

2)脾胃湿熱証 四肢が萎えて力が入らない、体が重くなる、或いは麻痺して少し腫れる
筋肉がだるく痛む(特に下肢に多く見られます。)
或いは胸が痞え胃がムカツキ発熱、小便は赤く排尿痛

3)肝腎両虚証 痿証が長く経過、膝・下肢が萎えて力がなく、筋肉・皮膚の感覚がなくなり、腰・背中がぐったりしてきます。
立てなくなります、或いはめまい、耳鳴りが伴い、遺精、遺尿、或いは女性の場合月経不調、
甚だしいと歩行できなくなる、足のすねの筋肉の萎縮は深刻です。・・・

ここで3つ挙げましたが、実際はかなり複雑です。

実際の鍼灸治療としての私の考え

これらの証に対して鍼灸治療で体の根本の調整から入り、整ってくれば症状は落ち着いてきます。

shinkyu01鍼灸を特にお薦めする理由は、鍼灸治療によって自律神経の調整がうまくいくので、不安や緊張が緩和されることです。不安や緊張といったストレスがあると、余計に痛むもの痛みますし、常に体が強張って内臓の機能も充分に働かなくなるのえ、免疫力も下がってしまいます。

自律神経の調整ができて不安や緊張が緩和されると、当然免疫力もUPしますし、何といっても鍼灸治療自体が気持ちいいので、リラックス効果も出来て、心も体も落ち着いてきます。

心や体が落ち着きと症状も徐々に快方に向かっていけることが期待できるでしょう。鍼灸での効果は、その人自身の免疫力を取り戻すことで、その人自身の力で体を治していく手助けができるということです

私自身はまだまだ未熟ですが、鍼灸治療が「難病」に効果があるというのは、こういう点からきてるものと思います。

自分の力で治そうとするので副作用はほとんどありませんし、さまざまな疾患にも応用できると思います。

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