点穴の秘密③

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【三年殺し⁉︎の真偽】
秘孔・点穴には、胡散臭さいイメージがつきまとう。例えば”○年殺し”などに代表されるように、小説や劇画、映画のなかで、それが極端にデフォルメされた形で登場するからではないだろうか。
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しかし、武術書をめくれば、点穴に関する記述は少なからず見受けられるし、また武術書とは少々性格を異にするが、点穴だけに的を絞ってまとめられてる本も存在する。
ある中国の点穴の本『奪命點脉法』には、全身の各経穴がそれぞれ図示され、そこに点穴を行なった場合いかなる状態に陥るのかという説明と、その治療法が書かれている。

例えば、《分水穴》(現代では水分のことだろう)
「 臍の上一寸の所にあり、膀胱経に属すここは大小腸があり、陰陽が集まっている所で、拳で突くか、足で蹴れば、重い時は大小便が不通になり、14日で死亡する」とある。
その他 《臓血穴》は「傷ついたものは、風に晒すと腫れ、軽いものは両目を失明し、重いものは40日で死ぬ」
さらに《命門穴》は「拳で突き傷つけると7日で死ぬ」などと書かれている。

「40日で死ぬ」とか「7日で死ぬ」といった記述に胡散臭ささを感じる人も少なくないだろう。
そこで経絡、経穴の理論を治療に生かしている鍼灸治療の視点から、この胡散臭ささを検証しようと思います。
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経絡は全身くまなく網の目のように巡っており、東洋医学でいう”氣・血・水(津液)を全身に運んでいる。
この氣血水は生命活動を支える一種のエネルギーともいうものであり、この氣血水の循環が滞りなく行われている状態が健康と考えられている。
図はその経絡の一つの手太陰肺経で、経絡は全部で正経12種類、奇経8種類があり、上下方向に流れている経脈と左右方向に流れている絡脈がある。それはまた、体表と臓腑を結んでおり、臓腑の変調は体表に表れ、体表への刺激は臓腑へ影響を与えます。
経穴(ツボ)とは、多くはこの経絡上にあり鍼灸ではこの経穴を刺激し、氣血水の過不足を調整することで、体内のバランスを正そうとするものであります。
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そして、武術で用いられる経穴も基本的には、この経穴と一致する。したがって理論的には、経穴を打撃することによって(点穴)、経絡を通じて臓腑(内臓)にダメージを与えることも可能なわけである。
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ところで、経穴は体のどのような所にあるのか?
それは、体の構造上から見て脆弱な部分、つまりウィークポイントにあることが多い。点穴は機能の上(経絡を通じて内臓にダメージを与えることが出来る点)からも、構造上からも有効な”点”であるといえる。
鍼灸医学の原典「素問」「霊枢」という古典では、経穴は、陥没点(体の構造上、空所、間隙となっている部分で、体表面の抵抗が弱いところ)、つまりそれは、骨と骨の間に位置するとある。さらには、動脈や神経などの体の表面に表れた場所に経穴はあるとされている。
したがって、点穴は中国の優れた人体観である経絡・経穴学説、それに基づく鍼灸医学により裏付けされた、もっとも効果の高い攻撃ポイントといえるでしょう。
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では実際に点穴を活用する方法や訓練法については、また機会があれば記してみたいと思います。


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