意拳・于永年老師に聞く①

20年前に発売された、ある雑誌より興味深い記事が掲載されていたので数回に分けて載せてみようと思います。
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《于永年氏略歴》
1920年2月12日生まれ、 戦前日本に留学され1941年に東京歯科大学を卒業。
その後、数十年間日本には行っていなくても取材当時も正確な日本語を操られた。
1944年より王向斎の下で站椿(立禅)の研纘を開始した。
北京鉄路総医院の歯科医として勤務する一方、1953年からは同医院において站椿による慢性病治療にも尽力された。
2013年10月2日永眠、享年93歳。
【意拳站椿功(たんとうこう)の秘密】
意拳・大成拳は世界各地で優れた運動として受け入れられ、練習者は非常に増えている。今日私(于老師)は、王向斎老師の「学説」をよく理解することが非常に重要と考えている。
通常の武術では套路(型)を練習し身体を動かすが、なぜ王老師は套路(型)を練習する必要はないと主張したのか。
王老師は動かない「静」の状態の重要性を説いたが、動かない状態を「運動」と呼べるのか。99%の人が「動かなければ運動ではない」と考えるだろう。

東大の有名な運動生理学者は
「一般のスポーツではスピードがゼロということはほとんどあり得ない。また力がゼロということもあり得ない」
と述べている。従って「速度がなければ運動ではない。力がなければ運動ではない」ということになる。しかし意拳の站椿は全く反対で、速度も力も必要な条件ではない。位置は移動せず、また力を入れるどころかリラックスが必要である。

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王向斎老師は形意拳から出発し、大成拳(意拳)を創始するに至った。形意拳の站椿に三体式があるが、三体式には、前後方向に力を発揮しやすいという長所がある。
ただ横方向の力を体得し難い。そこで王向斎老師は横方向の力を強調するため、三体式を技撃椿(半禅)に改編した。
このように既存の方法を劇的に改編したのは、老師の人柄にも深い関わりがある。
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次回に続く。


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